第37回「全国の地域産品を日本全国から世界へ」佐賀冷凍食品株式会社インタビュー<前編>

佐賀冷凍食品株式会社は、創業118年の歴史をもつ、佐賀県の老舗企業です。
今回は、地域食品への想いや商品づくりへのこだわり、
商談会での経験や今後の取り組みについてインタビューしました。

(後編はこちら

―貴社について教えてください。

創業は明治27年です。

当時はお酒の小売りや農業者の農具・洋服・軍手、さらには食品まで展開する
「なんでも屋さん」からスタートしました。
その後様々な変遷があり、現在では、乳製品や冷凍食品の卸売業をメインにしつつ、
全国の地域産品を集めて販売を行っています。

10年前からは自社で食品の製造業も始めました。主に九州産の食材や、
本社がある佐賀県産のお米や牛肉を加工し、全国に向けて販売を行っています。

父が4代目、私で引き継ぐと5代目です。
父や祖父、曾祖父が代々受け継いできたこの会社を、
これからも途切れないようにと思っています。
地道にコツコツと、何があっても動じることなく一歩ずつ着実にやっていくことで
結果が出てくる、と思いながら日々仕事をしています。

―取扱商品、貴社の強みやこだわりについて教えてください。

◆卸売業

北海道から沖縄まで、幅広い地域の商品を小ロットから様々なお客様へご提供できることが強みです。
小口の量で多品種の商品を提供できるというのはあまり他社さんでもないようなサービスです。

少量多種の取扱いや、小回りの利く対応という点でも、
自信をもってお客様にご提案しているところですね。

また、バイヤーの方から「こういった商品がないか」と依頼をいただければ
各メーカーに問い合わせをしたり、バイヤーや消費者目線で商品のご提供ができます。

地場(佐賀県)のスーパーさんや他県のスーパーさんからは、
「地域産品を取り扱ってコーナーを作りたいから今度口座開設しましょう」
といった話をいただいたりします。

東京のバイヤーさんからお声がけをいただくことも多く、
「君に任せるよ」と言ってくれる方もいます。

こういった、細やかにいろんなものを手配できることや、ニッチな商品を取り扱っているという所でも、
大手さんが入りきれない市場で我々が勝負をしているというところですね。

◆製造業

工場というと一般的には、
“機械がいっぱいあってラインから商品が大量に流れてくる” というイメージですが、
弊社では機械を “極力最小限” に留めています。
これは「できるだけ人の手で物を作る・商品を作る」というコンセプトで行っているからです。

99%が手作りという製造工程では、正直効率がいいとはいえません。

しかし我々は、“冷凍食品”ではなく『冷凍の料理をお届けする』という想いで
お客様とお話をしています。
「レストランでお料理を召し上がるような、お家でお母さんの温かい手料理をたべるような」
そういったイメージでお届けしたいと思っています。

また弊社にはシェフが常駐しており、イタリアンやフランス料理といった
エッセンスや特徴をつけ加えながら、他社さんとの差別化を図っています。
こういったところでも特徴を出していきたい、
そしてこだわりのあるメニューで新たな分野に進めたらなと思っています。

商品の原材料についても、
県内で取り扱えるものは極力佐賀県内、もしくは“九州産“のものを使っています。
産地の良いものを取り扱って商品を作っていくということが基本ですね。

冷凍ということもありますが、添加物も少ないです。
バイヤーの方に表示や原材料などお見せすると、「すごくシンプルだね」とよく言われます。

商品開発力・企画力という点でも、バイヤーさんの要望を組み合わせて
いろいろなアイディアを出しながら、イチから開発をします。

最終的に流通に乗せるというところまで行っていますので、
製造に関しても商品開発にしても “非常に柔軟に対応できる” というのが我々の強みの一つですね。

―食材は極力佐賀県産・九州産。
地域産品を扱うことに、どのような想いがありますか。

佐賀って、意外と食べものがいろいろあって、山があって海があって平野もあります。
お米を始めとして、牛肉関係だとか魚関係だとか、
いろんな食材を取り揃えることができる地域なんですね。

我々も、せっかくそういった地域にいるのなら、やっぱり地域の特産品を使って、
世の中に販売ができたらなぁという気持ちでいます。

―経営理念―
生活者、生産者との「三者共存共栄」
「かねすえの商品づくりは、パートナー探しから始まります。
確かな作り手なしに、「安心」「安全」「美味」は生まれません。
主役は生産者の方々であり、彼らが愛情を注いだ素材です。
私たちはほんの少しだけ、お手伝いをしているに過ぎません。」
(佐賀冷凍食品株式会社/かねすえ四代目 代表取締役 古賀 正弘 氏の言葉より)

この思いを持って商品を作っていく。
それをお客様にお渡しするというところがまず1番大事なところですね。

結局良い商品を作っても、そこには何かしらの『作った生産者の方の思い』だとか
『作っているときの思い』があります。
それが入らないと、「良い商品だけど何かもう一歩足りないよね」等
お客様に満足いただけない部分があります。

だからこそ、地域の方々と連携をとっていくという所や、自分たちが作るときに
「機械に頼らない」・「思いを込めて作る」ということを非常に大事にしているところです。

「我々ができる事はなんだろうか」と考えたとき、地域の方々と連携しながら、
地域に根差して “地場産品で作りましたよ“ と一緒につくりあげることだと。

ただ美味しいだけではなく、「おいしいなぁ」「また食べたいなぁ」と
思っていただけることが1番大事だと考えています。

そういった想いが、地域の方々と密接に繋がって、物をいただくという関係に
つながっているのだと思います。

「佐賀冷凍食品株式会社」インタビュー 後編はこちら


産地問屋 かねすえ(佐賀冷凍食品株式会社)
〒849-0311 佐賀県小城市芦刈町芦溝128-3
TEL:0952-66-4521
FAX:0952-66-4523
公式HP:https://kanesue-saga.jp/

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